以前のコラムで、内臓脂肪について取り上げました。内臓脂肪とはその名の通り、肺や肝臓、腸などのある体腔内につく脂肪のことで、つきやすく減りにくい、ちょっと厄介な存在でもあります。放っておくと、高血圧、高脂血症、糖尿病、動脈硬化などの怖い生活習慣病の原因にもなりかねません。
脂肪は生きていくためには欠かせないとは言え、上記のようにちょっと迷惑な存在だったはずなのに、実はそこから、食欲を抑える信号が出ていることがわかりました。以下、紹介しておきますね。
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内臓脂肪から神経を通じて、脳に食欲を抑える信号が出ていることが東北大大学院医学系研究科の片桐秀樹教授(内分泌代謝学)らの研究でわかった。
肥満の人はこの信号が弱くなっていると考えられ回復させる方法が開発されれば、新たな肥満の治療法に道を開くと期待される。7日付の米科学誌「セル・メタボリズム」電子版に掲載される。
肥満になると、食欲を抑えるホルモン「レプチン」の働きが悪くなることが知ら
れている。研究チームが、肥満状態にしたマウスの内臓脂肪の細胞に、活動を活発化させる遺伝子を組み込んだところ、レプチンの働きが戻り、食事量は10分の1に減少、体重も数日で約1割減った。
一方、内臓脂肪と脳を結ぶ神経を切断すると、同様に遺伝子を組み込んでもレプチンの働きは回復せず、この信号がレプチンの働きを制御し、食欲を調節していることがわかった。
片桐教授は「肥満の人に食事・運動療法を指導してもうまくいかないことが多い。神経を刺激する方法を見つけ、新しい治療法を開発したい」と話している。
(2006年3月8日読売新聞掲載記事より引用)
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レプチンとは、簡単に言えば「食欲を抑える物質」。満腹中枢を刺激して、食欲や基礎代謝量をコントロールし、カラダについた脂肪の量を調整してくれます。レプチンは脂肪細胞で作られるので、脂肪が増えたとき(太ったとき)には多く分泌され、やせた時には、分泌量が減ります。
つまり、本来的には太った時には自然と食欲を抑えて、基礎代謝量がアップするような仕組みが人間の体内にはそなわっているのです。
ではレプチンをどんどん増やせばやせるカラダになるのかというと、そんな単純な話ではありません。レプチンは量が増えすぎると満腹中枢をつかさどる視床下部に届かなくなるので、太りすぎるとますます太ることになってしまいます。
結局大切なのは、レプチンが適量できちんと働くことです。
ちなみにレプチンは睡眠中に増えるといわれているので、しっかり睡眠をとるこ
とも必要になってきます。
この上記の結果を見る限り、レプチンがきちんと働いてくれれば、かなりの効果はありそうですよね。
まだまだ研究途中ではありますが、体内のレプチンの量を調整したり、神経を刺激する方法がきちんと確立されれば、無理なく自然とやせるカラダを作ることができるようになります。今後に期待したいですね。
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