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「お酒をよく飲む人」のための60秒健康情報
 
お酒をよく飲む人 No.14

自分の意思ではコントロールできない アルコール依存症とは

「心理的(精神的)や身体的にアルコールに依存する状態に陥っている病気」
のことをアルコール依存症といいます。

・「飲酒したい」という強い欲望や切迫感、強迫感がある
・飲酒へのコントロールが困難である
・飲酒をやめたり量を減らすと、禁断症状があらわれる
・酔うために飲酒量を増やさなければならなくなった
・飲酒中心の生活になり、飲んでいる時間が長くなったり、酔いがさめるまでに時間がかかるようになった
・体や生活、家庭などに支障が出ていることを知りながらもお酒を飲む

これらの項目に3つ以上該当する人はアルコール依存症だと診断されます。
アルコール依存症を治すには、残念ながらお酒をやめる以外の方法はありません。
健康被害だけでなく、家族や生活のためにもお酒をやめる強い意思を持ちましょう。

【詳細】   自分の意思ではコントロールできない ■ アルコール依存症とは
「アルコール依存症」という言葉は誰もが耳にしたことがあると思います。お酒を好きな人は、ちょっと気になる言葉ですよね。でも、定義は曖昧だし「毎日お酒を飲むけど、私は依存症じゃない」と思っていたり、自分に言い聞かせていたりはしませんか。しかし、日本人男性の2%はアルコール依存症と言われており、女性の割合も増えているのが現状です。今回は、そんな「アルコール依存症」について取り上げます。
 
■ アルコール依存症とは?

アルコール依存症とは、心理的、身体的にアルコールに依存する状態に陥っている病気のことです。長年大量のお酒を飲み続けた結果、お酒なしではいられなくなったり、我慢をすると激しい禁断症状が出たりします。健康を害し、仕事や日常生活が続けられなくなる場合もあります。ちなみに、慢性アルコール中毒(アル中)もアルコール依存症と同じ意味の言葉です。以前は、アルコール中毒という言葉が用いられていましたが、「中毒」という言葉が症状を適切に表していないことや、アル中という表現に侮蔑的な意味が含まれてしまっていることから、近年では「アルコール依存症」という表現が用いられています。

では具体的に、アルコール依存症とは、どのような状態を指すのでしょうか。

例えば、飲み出したら自分の意思では止められなくなったり、1回の量は少なくても、1日に何度も飲むようになると、心理的に依存している可能性があります。また、生活の中でアルコールが占める割合も大きくなり、お酒がなくなっても我慢することができず、アルコールを探しまわるといった行動を起こすこともあります。それが起きている間ずっと飲み続け、なくなったら買いに行ってさらに飲む…という状態が続くようであればもう末期的。これは連続飲酒発作という症状なのですが、こうなると、健康を害し、社会的にも経済的にも悪影響を及ぼすようになってしまいます。

一方、身体的依存というものもあります。過剰飲酒の結果、体内で生理的な変化が起こり、体内のアルコール濃度が下がれば禁断症状が表れるようになります。具体的には、不眠や吐き気、手や全身の震えや発汗などの身体的な症状、精神的には不安や焦燥感、抑うつ、イライラなどがあります。そしてそれがもっと悪化していくと、被害妄想や幻覚、幻聴、意識の混濁などを起こすようになります。

そんな状態は当然不快ですよね。でも、お酒をやめればそういった症状が表れるわけですから、そのお酒を飲まないことによって表れる禁断症状から逃れるためにまたお酒を飲む…という悪循環にはまることになります。

 
■ アルコール依存症の基準

アルコール依存症の診断基準にはさまざまなものがあります。現在は統一されていないのですが、大きく分けて2つの診断基準があります。 ひとつは以下の4項目が認められる場合、アルコール依存症と診断されます。

・アルコールに対する耐性の増加
飲酒量を増やさないと酔わなくなっているかどうかということ。もう少し詳しく言うと、お酒に体が慣れて今までの量では酔うことができないので、量を増やしていく…という状態になっていないかどうか。

・アルコールへの精神的依存
さまざまな理由で、体内からアルコールが消えることを恐れ、家庭や職場で隠れてでも飲酒していないかなど。

・アルコールへの身体的依存
お酒をやめたり飲まなかったときに、震えや発汗、動悸、不眠などの禁断症状が出ていないか。

・家庭や社会での問題飲酒
精神的依存と重なる部分もあるが、お酒が手放せない状態になっていないか。また、行き過ぎた場合は暴力など、周りに迷惑をかけるような飲み方をしていないか。

そして、もうひとつの診断基準は、ICD−10というWHO(世界保健機構)が指定するものです。過去1年間に以下の6項目のうちの3項目以上の該当項目がある場合は、アルコール依存症と診断されます。


・「飲酒したい」という強い欲望や切迫感、強迫感がある
・飲酒へのコントロールが困難である
・飲酒をやめたり量を減らすと、禁断症状があらわれる
・酔うために飲酒量を増やさなければならなくなった
・飲酒のために、他の楽しみや興味、趣味などに目を向けられなくなり、飲んでいる時間が長くなったり、酔いがさめるまでに時間がかかるようになった
・体や生活、家庭などに支障が出ていることを知りながらもお酒を飲む

お酒をよく飲む人は、上の基準に該当していないかどうか、自分の飲酒を振り返って確かめてみてください。

 
■ アルコール依存症を治すには?

アルコール依存症を治すには、残念ながらお酒をやめる以外の選択肢はありません。量や回数を減らせばよい、適度な飲酒は体によい、というのは健康な人の話で依存症の場合は完全にアルコールを断ち切らなければなりません。アルコール依存症の人にとってのお酒は、麻薬などと同じです。ドラッグ患者の人が「量も回数も減らしたから大丈夫」と言っていても説得力はありませんよね。

アルコール依存症は、それらの症状から、自分の体だけでなく、自分の周りに対しても悪影響を及ぼすことが少なくありません。自分の家族や大切な人が、自分のお酒のせいで悲しい思いをしているのなら「やめよう」と思えますよね。周囲の人の協力ももちろん必要ですが、結局は自分でやめようと本気で思わなければ、アルコールを断つことはできません。最後は自分で決めることです。アルコール依存症の疑いがある人も、「大丈夫大丈夫!」と思わずに冷静に自分を見つめて、少しでも病的な依存があると感じる場合は、速やかにお酒をやめるようにしてくださいね。

またどうしても自分では断ち切れない場合は、専門医に相談するとか専門の施設などに入所してアルコールと闘う必要があります。そうやって他人の力を借りなくてはならなくなる前に、自分で自分をコントロールし、アルコールに飲まれてしまわないように日頃から心がけておくことが何よりも大切です。

 
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