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「お酒をよく飲む人」のための60秒健康情報
 
お酒をよく飲む人 No.15

イッキ飲みや強要は厳禁! 急性アルコール中毒の症状と対処法

盛り上げるはずのイッキ飲み。これはひとつの殺人手段になることがあります。
通常、段階を追って酔いが深まるのに対し、イッキ飲みをすることで、
急激に体内のアルコール濃度が上昇し、脳がマヒし、呼吸や心臓が止まるのです。
幸い死に至らなくとも、こうした状態が急性アルコール中毒。

意識がなくなった場合は直ちに救急車を呼び、絶対に一人にしないこと。
寝てしまったら必ず横向けに寝かし、衣類をゆるめてカラダを温めること。
そして、できる限り水分補給するように水やお茶を飲ませること。

お酒をよく飲む人は、酔いつぶれた人の介抱の仕方を正しく知っておきましょう。
それで失う命、助かる命の明暗が分かれることになるのです。
それから当然のことながら、イッキ飲みやお酒の強要は絶対にやめましょう。
実際に実例があるように、いつかあなたも殺人犯になってしまいますよ。

【詳細】   イッキ飲みや強要は厳禁! ■ 急性アルコール中毒の症状と対処法

そろそろ年度末ということで、歓送迎会などが多い時期かと思います。飲み会で盛り上がるとついつい起こる「イッキ」コール。最近はイッキ飲みを禁止しているお店も多いとは言え、急性アルコール中毒で救急車で運ばれる人は後をたちません。ひどい場合は死者が出ることもあります。そして、イッキ飲みをさせた側が加害者として責任を追及されるケースも増えてきています。

どうしてイッキ飲みによって急性アルコール中毒の症状が表れるのか、また周囲の人が急性アルコール中毒になったとき、どのような対処をすればよいのかなど、今回はそんな「急性アルコール中毒」について取り上げてみたいと思います。お酒を飲む人には大切な知識なので、必ず身につけておいてくださいね。

 
■ イッキ飲みと急性アルコール中毒の関係

以前にこのコラムでも、酔いの症状と脳の状態を段階に分けて説明しましたが(詳しくはこちら)、再度簡単に説明しておくと、酔いの症状は「爽快期」→「ほろ酔い期」→「酩酊(メイテイ)初期」→「酩酊期」→「泥酔期」→「昏睡期」という順に進んでいきます。そして酔いの症状に合わせて脳のマヒも序々に進んでいきます。この酔いの症状は、血中のアルコール濃度をもとに分けられていて、少しずつ濃度があがるとともに症状も進んでいくというメカニズムになっています。

通常、血中のアルコール濃度が最高値に達するには、飲み始めてから30分〜60分程度の時間がかかります。しかしイッキ飲みをすると、大量のアルコールが一瞬で体内に入るため、肝臓での代謝が追いつかず、酔いの段階を飛び級してしまいます。いきなり血中アルコール濃度が上昇し「泥酔期」もしくは「昏睡期」に入ってしまうのです。
ちなみに「泥酔期」とは立つこともままならならず、意識もはっきりせず、話している言葉もめちゃくちゃな状態。翌朝記憶がない…という人もこのステップまで進んでいたと考えてもよいでしょう。脳はこのときすでに、小脳から海馬までマヒしてしまっています。そして、最後のステップ「昏睡期」とは、その名の通り昏睡状態や大小便の失禁、最悪の場合は呼吸のマヒや死亡にいたるような極めて危険な状態を指しています。脳の呼吸機能がマヒし、呼吸停止や心停止によって死に至るというのが急性アルコール中毒による死の原因のひとつです。

普段ゆっくり飲んでいると、自分で限界を知っている人も多いでしょうし、症状によって、だいたい「これ以上飲むとよくないな…」と判断できるかと思います。しかし、イッキ飲みをすると、途中でカラダや脳が、これ以上飲むと危険だという信号を発する機会のないまま、一気に脳がマヒし、呼吸が止まることになってしまうのです。

しかも、イッキ飲みをしたからと言って、グラスやジョッキを置いた瞬間に、酔いがまわり、昏睡期に入るわけではありません。イッキ飲みをしている最中や飲み終わった後に、少しは酔いを感じるかと思いますが、実際に酔いのピークがやってくるのはもう少し後になります。ですから、飲み終わった後「まだ大丈夫…」と思って飲み続けていると、その後は…もうわかりますよね。

こんな危険をはらんだイッキ飲み。場の勢いでも絶対にやっていいことではありません!

 
■ 周囲に「昏睡期」の状態の人がいた場合

まず、周りに意識があって泥酔状態にある人がいたら、決して一人にはしないで必ず誰かが責任をもって付き添うようにしましょう。居酒屋などで結構酔っ払った人がトイレに入ったままで、呼びかけると返事はあるけど出てこないし、内側からカギを閉められているので入ることもできないし…などということってよくありますよね。もし、中にいる人がそのまま昏睡状態に入っていたら…と考えるととても恐ろしくなりますよね。そうならないためにも、必ず泥酔状態にある人に付き添うようにしましょう。

また、昏睡状態で、呼びかけても返事がない、さわっても叩いても反応がないという場合は、直ちに救急車を手配しましょう。自分で吐ける場合はいいですが、意識がなかったり、もうろうとしている人を無理に吐かせるのはやめましょう。特に意識がない場合は要注意。吐いたものが逆流してノドにつまり、窒息死してしまう場合もあります。救急車を待っている間も、仰向けではなく吐いても逆流しないように横向きに寝かせ、吐いてしまった場合はタオルなどでぬぐってあげましょう。泥酔していたり多少でも意識がある場合も同じです。寝ている人がいる場合は、万が一吐いても大丈夫なように横向きに寝かせ、ベルトなどカラダを締め付けているものは外しておいてあげましょう。

他にも急性アルコール中毒の場合は、体温低下の症状が表れることもあります。ですから、カラダが冷えて体温が下がらないように毛布や上着などをかけて温めてあげましょう。嘔吐物で自分の上着が汚れるかも…なんて迷っている場合ではありません。人の命を守るためにも、迷わず差し出してあげましょうね。

また、アルコールを肝臓で代謝されるときに水分が使われるため、カラダはどうしても脱水症状気味になってしまいます。意識がない場合は難しいかもしれませんが、できる限り水分を補給するようにしてあげましょう。水やお茶、スポーツドリンクなどが良いですよ。

自分が当事者の場合は、昏睡期ということであればすでに意識がないため、対処は難しいですよね。そうならないようにするか、酔って寝てしまいそうなときは、寝る前にカラダを温かくしておく、水を飲む、寝るときは横を向いて寝るなど、できる限りのことはしておいた方がいいでしょう。もっとも生命が危険なほど酔っているわけですから、そういったことに気づくかはわかりませんが…。よく一緒に飲みに行く人などは、介抱の仕方の知識を共有しておくとよいでしょう。

 
■ 最後に…

イッキ飲みは本当に危険です。冒頭でも少し触れましたが、イッキ飲みによる死者が出た場合、飲ませた側が加害者として責任を追及されるケースもあります。実際に、新入生歓迎合宿でイッキ飲みを強要され新入生が死亡した際には、強要した側の学生が一人あたり500万円を支払ったそうです。罪になるならないにかかわらず、せっかくの楽しいお酒の席で場を盛り上げるつもりがやりすぎて、友人を殺してしまった…なんて考えただけでも恐ろしい話です。お酒の強い弱いには個人差があります。日本人の約4割はお酒に弱い体質だといわれています。お酒に弱い人は少し飲んだだけでも急性アルコール中毒になる可能性があります。その人のカラダのことは本人にしかわかりません。自分がお酒に強いからと言って、周囲の人に強要するのは絶対にやめましょう。

 
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